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土木施工管理技士の年収ってどのくらい?仕事内容や将来性を徹底解説します

2024年4月5日

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土木施工管理技士の平均年収は568.2万円です。これは日本人の平均年収458万円と比較しても高い傾向にあると言えます。この記事では、土木施工管理技士の平均年収や仕事内容、将来性についてを解説します。

目次

土木施工管理技士の平均年収

土木施工管理技士の平均年収は568.2万円*で、日本人の平均年収よりも高い水準に位置しています。国税庁による「令和4年分 民間給与実態統計調査」によれば、2022年の日本人の平均年収は458万円**であるというデータと比較しても高い傾向にあると言っても良いでしょう。地域や仕事の条件によって年収額に多少の差はありますが、たとえ地方であっても年収が全国平均以下になるケースは極めて少ないと言えます。

資格の等級で年収に差が出る

土木施工管理技士の資格には1級と2級の2つがあります。2級資格を持つ場合、主任技術者として各作業工程の責任を担い、請負総額4,000万円未満の現場に対応できます。一方、1級資格を持つ場合には、監督技術者として現場全体を指揮し、規模の制限なくどんな現場でも対応可能です。担当する規模が変わるため、資格保有によって年収にも差が生じます。平均年収は、2級取得者が300〜600万円程度、1級取得者が400〜700万円程度であることが一般的です。

土木施工管理技士の主な仕事内容

土木施工管理技士の主な仕事は、土木工事の現場において計画通りに作業が進行するように管理して必要な指示を出すことです。土木工事には水に関するものや交通に関わるもの、さらには災害時の復旧・復興工事などが含まれます。これらの工事においては、品質管理や安全管理なども重要な役割となります。

従事する内容としては、以下のような項目が挙げられます。

・河川工事
・道路工事
・橋梁工事
・海岸工事
・トンネル工事
・上下水道工事
・土地区画整理工事
・ダム工事
・空港建設工事

・災害時の復旧工事

土木施工管理技士は、これらの現場で主任技術者や監理技術者としての責務を担うため、資格未保有者は現場責任者としての役割を果たせません。そのため、土木施工管理技士の存在は土木工事において非常に重要です。

土木施工管理技士の仕事のやりがいとは?

土木施工管理技士の仕事にやりがいを感じる瞬間をまとめました。

・やり遂げた後の達成感
・業界に将来性がある

・経験に見合う給与を受け取れる

1つずつ解説します。

やり遂げた後の達成感

土木施工管理では、一つの現場において工事の始まりから終わりまでを一貫して担当します。工事が完成した際に得られる達成感は、土木施工管理ならではの喜びです。関係者の調整に苦労することもありますが、工事の完了によってその苦労が報われます。元請けや協力会社など関係者との慰労会を行い、お互いを労うこともあります。関係者の調整には難しさもありますが、多くの人とのコミュニケーションを通じて楽しさも感じられます。

業界に将来性がある

土木工事は、インフラ整備や災害復興だけでなく建築工事の土台となる重要な工程です。建設業界において土木工事の需要は不可欠であり、それにより需要の安定性が確保されています。土木業界は人手不足もあり、転職においても安定した需要があります。将来的なインフラの老朽化に伴い、新設工事だけでなく改修工事の需要も増加することが予測できるため、土木業界は将来性が高いと言われているのです。

経験に見合う給与を受け取れる

土木施工管理者は、年齢が上がるにつれて年収も増加する傾向があります。しかし、若年層でも技術力が認められれば高い収入を得ることが可能です。技術力を客観的に示すためには、土木施工管理技士の資格を取得するのをおすすめします。この資格を保有することで、監理技術者や主任技術者として活躍できます。
土木施工管理技士は業界内でも需要が高いため、高い給与を受け取ることができる職種の一つです。土木工事の規模が大きければ年収も増える傾向があるため、収入面でも大変魅力がある業種であると言えます。

土木施工管理技士として年収を上げる方法

土木施工管理技士として年収を上げる方法は4つあります。

・経験を積みキャリアアップをする
・資格を取る
・土木の経験を活かして転職する

・CADのスキルをつける

順に解説します。

経験を積んでキャリアアップを目指す

土木施工管理技士の資格取得を目指す場合、2級を受験するためには8年、1級を受験するためには15年の実務経験が必要です。この実務経験は資格取得のための不可欠な条件であり、建設業界での就職・転職を通じて経験を積む必要があります。
実務経験を積んでいる間も、ただ期間を過ごすのではなく、知識や信頼を積み重ねていくことが重要です。経験を積んで実績を作ることで、会社から信頼されて大きなプロジェクトを任されるなど、さらなる収入アップが期待できます。

資格取得に挑戦する

土木施工管理技士の年収アップには、資格取得が重要な要素です。既に2級を持っている人は、1級を目指すことでさらなる年収アップが見込めます。1級取得者は企業にとってより重要な人材と見なされ、資格手当も高く設定される傾向があるからです。
1級取得者は、舗装施工監理技術者や1級建設機械施工管理技士、建築士といったさまざまな資格取得に挑戦するとキャリアアップや年収増につながります。多くの資格を持つことで資格手当や昇進の機会が増え、結果的に年収アップにつながる可能性が高くなるでしょう。

土木の経験を活かして転職する

土木施工管理技士として年収をアップさせるには、経験を積んだり資格を取得することが重要ですが、その条件を満たしても年収アップが叶わないこともあるでしょう。そのような場合は、成長の見込みが薄いと考えられるため、高待遇を期待できる企業に転職することが有効です。
しかし、ただ転職するだけでは年収アップに繋がらないことも多いため、転職先は慎重に選択する必要があります。例えば、海外勤務の可能性のある会社や大手ゼネコン、または限定的な経験を求める企業などを検討するのがおすすめです。

CADのスキルをつける

土木施工管理技士としてCADスキルを持つことは必須ではありませんが、CADを扱える人材は求められる傾向にあります。土木施工管理技士としてCADのスキルを身につけることで、より多くの仕事やプロジェクトに参加できる可能性が高いです。
CADの知識やスキルを持つことで、業務の効率化や精度向上が期待されるため、企業から優遇されることもあります。したがって、CADのスキルを身につけることは、土木施工管理技士としてのキャリアを発展させ、年収アップにつなげるための重要な手段の一つだと言えます。

まとめ

この記事では、土木施工管理技士の平均年収や仕事内容、将来性について解説しました。
土木施工管理技士の平均年収は568.2万円で、これは日本人の平均年収である458万円を大きく上回っているため低いとは言えません。これは同じ業界の他職種と比較した場合でも同じで、土木施工管理技士の年収は他よりも高い傾向にあります。したがって、土木業界に従事したいと考えているのであれば、この資格の取得を狙う価値は大いにあると言えるでしょう。
土木施工管理技士はロボットに代替えできない分野であるため、AI時代が到来しても生き残りやすく、将来性や需要が高い職業です。経験を積むことでキャリアアップも可能であるため、さらなる年収アップが期待できるでしょう。

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